備忘録
TurboCADとShade3Dの互換性について
(イラレを介せば2DデータをShade3Dで読めるってお話し)
前書き
CADが欲しい理由として、
Shade3DがCAD(NURBS)を実装する前からのユーザーさんならご存じかと思いますが、Shade3Dは2Dブーリアン演算機能が無いので、線の端点同士を繋げる事は出来ても、トリミングやフィレットで2つの線を繋げる事が出来ないんですよね。
※折れ線の面取りは可能
実はこれ、結構モデリングをする上で厄介で。
ちょっとした裏技的な事であれば、
2つの交わる線を繋げようとすると、ともに垂直方向に面を張ってポリゴンにして無理やりブーリアンでカットして、ポリゴンを線形状に戻して、要らない線を削除。
なんてやり方になるんですけど、やっぱり鬱陶しい。
(機会があればこちらも記事にするかも)
自分が持っているAdobe Illustrator(以下イラレ又はAI)はCS6でこちらもトリミング機能やR取り、面取り機能が無い(プラグインはあるらしいですけど)
イラレは線が交わったところにスナップしてくれるので、点を追加し不要な点を削除すればトリミングできますし、水平に平面を作成し2Dブーリアンで差をとればそれでも可能なのですが、やっぱりちょっと面倒。
Shade3Dの下地処理用に2DをCADで作成したいってのと、数学の事とか寸法線を入れたいときとか、やっぱりCADを欲しい。
そんなこともあって、CADを探していました。
ずっと候補にしていたのは、
コーレルCAD
比較的安価である事と、イラレがサブスプリクションになった事からコーレルドローの購入も検討していた事で、同社のコーレルCADを検討していました。
ただ、Shade3Dでモデリングをしていた時に、歯車を円筒形のブーリアンで抜いた時に、ラインが合わないという問題が。
Shadeで円形を作成してもイラレで円形を作成してもやっぱり合わない。
45°のラインが正確に45°にならないんですよね。
(こちらも機会はあればまた記載します)
後々面取りとかする時に厄介で。
これも点の結合で何とかなるんですが、割と面倒。
イラレでも、Shadeでも円を作成して20°程度回転させてみると0.02%~0.03%程度誤差が出てしまう。
3/10,000という数字、工業製品としてはちょっと誤差が大きいかな。
おそらくそれが原因かと思いますが、仕方ないので、Shadeでは、16回転以上の回転体から円形のものを作成しています。
イラレとShadeで共通しているのがベジェ曲線を使用しているという事なので、もしかしたらコーレルCADがベジェ曲線を使用しているのであれば同じ事が起こるかもしれない。
それで一般的なスプラインのCADを探そうと。
そんな事をしているうちにShade3D Ver.17を買いそびれ、さらに、Shade3Dがサブスプリクションになり、コーレルCADもダウンロード版になり。
でも、寸法線を入れられるもの欲しいですしね。でもやっぱりShade3D Ver.17は購入しておきたかった。
それで探しているところに、TurboCAD v26を見かけて。
購入する事にしました。
ただ、TurboCADからShade3Dへデータ移行の段階で思わぬ落とし穴が。
互換性について
2Dのデータ程度であればDXFでやりとりできると思っていたのですが、
フィレットでR取りした場合や、円に接線を引いたりした場合、
Shade3Dで読み込んだ時に、何故かR形状が無くなり端点が線で結ばれ形状になってしまい。
これでは、もともとやりたい事が出来ない・・・困った。
やはり、Shade3D-Ver.17を購入しておくべきだったか?と思いました。
それでも、イラレからShade3Dへデータを読み取れるから、イラレでTurboCADのデータを読み取る事が出来ればと試したところ、
TurboCADからVer.(2004/2005/2006)のDXFで書き出しすれば、イラレで読み取る事が出来ました。
※DXFはあまり新しいVer.はイラレで読み取り出来なかったです。
互換データに関して試した結果
(TurboCADをTCと省略させてもらいます。)
TC:DXF → イラレ:AI → Shade ○
TC:DXF → イラレ:DXF → Shade ×
TC:DWG → イラレ:AI → Shade ○
TC:DWG → イラレ:DXF → Shade ○
TC:EPS → イラレ:AI → Shade ○
TC:EPS → イラレ:DXF → Shade ○
※TurboCADからは、DXF、DWGのVer.は(2004/2005/2006)で書き出しています。
イラレを通せば何とか使えそうですね。
因みに、EPSデータをTC→Shadeで試したのですが上手くいきませんでした。
あと、不思議なことに、以前から使用しているwin8.1のイラレでは、FBXデータを図形として読み込めてこちらもShadeで読み込み可能だったのですが、新しいPC(win10)ではFBXは数字の羅列になり図形としては認識してくれませんでした。
TurboCADからの書き出しかイラレの読み込みか原因はよくわからないですね。
違うところというとwinのVer.位ですが。
とりあえず、互換は可能なのでよかったです。